2026年10月23日、長野県高山村の雷滝を訪ねました。松川渓谷の木々に囲まれ、岩壁を伝うように白い水が流れ落ちる滝です。今回の写真と動画には、正面から見上げた姿に加え、滝の裏側へ続く通路や、水の幕の向こうに広がる渓谷も収めました。
雷滝は、滝の裏側に入って流れを眺められることから、別名「裏見の滝」と呼ばれています。遠くから全体を眺めるだけでなく、落ちてくる水のすぐそばまで歩いていけるのが、この滝ならではの魅力。岩の下から見上げる水の流れには、写真一枚では伝えきれない厚みがあります。
訪れた場所では、紅葉にはまだ少し早かったものの、そろそろ見頃になりそうだと感じました。緑を残す葉に黄色が交じり、木々の上には青空。秋が深まっていく途中の景色と、変わらず流れ続ける滝を、写真と動画でたどってみます。

岩壁に沿う道から、滝のすぐ近くへ
今回の映像は、岩壁の下を通る遊歩道の様子を伝えています。道には落ち葉が重なり、その先に白い滝が見えてきます。通路の片側には大きく張り出した岩、もう片側には手すり。山の斜面に沿う道そのものが、雷滝への近づき方を教えてくれるようです。
周囲の景色を一度に見渡す場所とは違い、ここでは歩く位置によって見える範囲が変わります。岩に隠れていた水の流れが現れたり、目の前を落ちる水越しに木々が見えたり。ほんの少し進んだだけでも、滝と自分との距離が大きく変わったように感じられる眺めです。
岩の表面には凹凸があり、通路の足元には湿り気を帯びた部分も見えます。写真を撮るときも、景色に気を取られたまま歩かず、足元を確かめて立ち止まりたいところ。滝へ近づく楽しさと、山の中の道を歩いているという実感が隣り合っています。

水の向こうに景色が見える「裏見の滝」
雷滝の印象をいちばん強く変えてくれるのは、やはり裏側からの眺めです。大きな岩がひさしのように張り出し、その下を通路が続いています。岩陰から外へ目を向けると、すぐ先を流れ落ちる水。その向こうには対岸の木々や渓谷の空間が見えます。
正面から見れば、滝は白いひと続きの流れです。ところが裏へ回ると、水は細かな筋に分かれ、重なり合いながら下へ落ちていきます。向こうの景色を透かす部分と、白く厚く見える部分があり、同じ滝でも見方によってずいぶん表情が違います。
動画には、岩の下に沿って進み、視界の外側を水が流れていく場面を残しました。画面の中に手すりや通路が入ることで、滝がどれほど近いかも分かります。「裏見」という名前を知識として聞くだけでなく、実際の景色として確かめられる場所なのだと思います。
信州高山村観光協会の案内でも、雷滝は裏側から見ることができる「裏見の滝」と紹介されています。落差は約30メートル。数字から想像する大きさに加えて、水のすぐそばに立てることが、この滝の迫力をいっそう身近にしています。

正面から見上げる、白い流れと黒い岩肌
滝の全体を見上げた写真では、上から勢いよく落ちた水が、途中の岩に触れて形を変えているのが分かります。一本の線のように落ちる場所もあれば、幅を広げて幾筋にも分かれる場所もある。下へ向かうほど、白い流れが岩の表面を大きく覆っていきます。
水の白さを引き立てているのは、背後の暗い岩肌です。その上や脇には緑の葉が残り、さらに高いところでは黄色い木々が光を受けています。白、黒、緑、黄色、そして青空。滝を中心に、秋の渓谷の色が一つの画面に重なりました。
横位置の写真には、水の落ちる先へ続く岩場や、対岸の斜面まで入っています。一方、滝を縦にたどると、落ち口から下へ続く高さがよく伝わります。近くに寄った写真では、水が細かな粒へ変わっていく様子も見えます。同じ場所にいながら、全景と細部の両方を見つけられるのも面白いところです。
裏側から流れを見たあとで正面へ目を戻すと、白い水の奥に通路があることを意識するようになります。最初は大きな滝として見ていた景色に、歩いてきた道が重なってくる。雷滝では、眺めることと歩くことが一つにつながっています。


紅葉には少し早くても、秋の気配はあちこちに
10月23日の写真を見ると、すべての木が赤や黄色に染まっているわけではありません。滝の近くには濃い緑が残り、斜面や木々の上の方では黄色が目立っています。足元の落ち葉も含め、場所ごとに秋の進み方が違っていることが分かります。
「紅葉にはまだ少し早かったけれど、そろそろ見頃になりそう」。今回の滝の周りを見た印象は、この一言です。山全体が鮮やかに染まった景色を思い浮かべると、もう少し先も見てみたくなります。それでも、緑と黄色が混じる今の景色には、季節が移る途中だけの良さがありました。
青空を背景にした木々の明るさと、岩陰の暗さ。その間を白い水が落ちていきます。紅葉だけを切り取るのではなく、滝や岩、空と一緒に眺めることで、渓谷の秋を少し広く感じられます。色づきの完成を待つ時間も、こうして残しておきたい風景です。
なお、これは訪問した場所での私の印象です。高山村が10月23日に更新した紅葉情報では、雷滝・八滝付近は「見ごろ」と案内されています。同じエリアでも場所や木によって見え方は異なりますので、これから訪れる方は最新の情報も確かめてみてください。

写真と動画、それぞれに残る雷滝の表情
写真では、流れる水の形と周りの景色を一緒に眺められます。岩のひさしを入れた一枚なら裏見の滝らしさが、全体を見上げた一枚なら高さが伝わります。水に目を向けたあと、背景の葉や通路へ視線を移すと、撮ったときには気づかなかった細部も見えてきます。
動画では、水の筋が絶えず変わる様子や、滝に近づくにつれて移り変わる視界をたどれます。今回は正面と裏側の場面を選び、二つの向きから雷滝を見られるようにしました。写真で気になった場所を動画で確かめると、岩壁、通路、水の位置関係もつかみやすくなると思います。
足元を確かめながら、深まりゆく秋を楽しむ
高山村は、雷滝の遊歩道について、落石や濡れた通路での転倒への注意を呼びかけています。今回の写真にも落ち葉や湿った足元が写っています。歩きやすい靴を選び、手すりのある道を落ち着いて進みながら、滝を眺めたいものです。
雷滝は、遠くから形を楽しむ滝であると同時に、水の裏側へ入って景色の中に身を置ける滝でもありました。岩の下から見る流れ、正面から見上げる白い水、少しずつ色を変える木々。それぞれ違った表情が、今回の訪問の記録になっています。
紅葉の盛りを迎えた景色も楽しみですが、まだ緑の残る滝の周りを歩いたこの日も、秋の一場面。須坂から少し足を延ばした高山村で、「裏見の滝」の迫力と、これから深まる季節の気配に出会いました。
訪問日:2026年10月23日
場所:雷滝(長野県上高井郡高山村奥山田)
参考:信州高山村観光協会「雷滝」/高山村「松川渓谷の紅葉情報2026」/高山村「雷滝遊歩道のご案内」(案内情報確認:2026年10月26日)
